高校生に起業家精神を教える授業

高校生に起業家精神を教える授業
日付:2014年6月23日
配信元:NHKニュース
社会的な課題の解決をビジネスにつなげるベンチャー企業の考え方を学ぶことで、みずから課題を見つけ出し、解決することの大切さを学んでもらおうという授業が23日、横浜市の慶應義塾高校で始まりました。
初日の授業では、この高校の卒業生で、在宅看護のサポートを行うベンチャー企業を立ち上げた高丸慶さんが講演を行いました。
高丸さんは、自分の祖父母を亡くしたときの体験から、大切な人を亡くした家族が受けるつらさや悲しみをケアする仕組みが十分に整っていないと感じたことが、今の会社を立ち上げる動機の1つとなったと紹介したうえで、起業する際のアドバイスとして、「失敗を恐れていては何も成し遂げることはできない。失敗を重ねて自分の知らないことを知ることが大切だ」と生徒たちに語りかけました。続いて、生徒たちは5人一組のグループに分かれて、音楽や旅行など、自分たちが関心のあるテーマについて、今、どんなことが課題になっているのかを洗い出すための議論を行いました。
授業は3回にわたって行われ、生徒たちは、洗い出した課題を解決するための具体的なアイデアを発表するということです。
こうした授業は今後、ほかの高校でも行われる予定だということで、授業をサポートしているトーマツベンチャーサポートの岡田哲意さんは「ベンチャー企業の経営者の多くは、自分がやりたいことと、社会で必要とされることを結びつけてビジネスを生み出しています。こうした経営者の考え方を学ぶことで、自分が将来、本当にやりたいことを見つけていってほしい」と話しています。